認知科学による動画マーケティング(4)

■「ゲーム内化」タイプの「ゲーミフィケーション」の事例

「ゲーム内化」のタイプのゲーミフィケーション事例を検討すると、 これはゲーム自体の中に消費行動やビジネス価値となるルールなど取り入れていくものなので、出発点が「ゲーム在りき」だということです。

典型的なものは、パチンコはゲームですが、パチンコビジネスはその土台に当たる環境です。もし、パチンコをソーシャルゲーム的なものにしネット上で始めるとどうなるでしょうか。

そこには物理的な玉はないにしても、穴に入る仕掛けがあり、玉の入りによってインセンティブを与えることができます。それをポイントとして複数の提携したネットショップで商品と交換できるなら、それは「ゲーム内化」のタイプだといえます。 あるいは、ソーシャルゲームの場にビジネスとしての利用度を上げる仕掛けを作るなどの方法もあります。

たとえば、次の住宅建設の住友林業社の事例をみてみましょう。
※住友林業株式会社:http://sfc.jp/ie/quest/

このストーリーは冒険物語風のクイズに答えていけば宝物(ポイントなど)を得られるような「ゲーム内化」のタイプです。楽しそうな雰囲気で本格的なアニメキャラクターを作成している点でブランドイメージアップにはなっていると思われます。

その内容は住宅建設に関連した知識であり、クイズをしながら学習効果を生むというものです。子供受けするような外見イメージですが、クイズ内容は大人向けというところであり、クイズ好きの若い女性などに向いているかもしれません。

ただし、この当たりの顧客イメージは明確ではないところがあり、この知識を持ってほしい顧客層とこのゲームがマッチしているかどうか問題となります。ちょっとしたお遊びとして親しんでもらうことをねらいかもしれませんが、リーチしたい顧客イメージを「ペルソナ法」などを使って明確にしておく必要があります。